7年の歳月をかけ、諸文献のみならず全国各地の甘藷伝播地の調査などを行い発刊されたものです。本書では、野國總管の功績を新たなる視点で顕彰するとともに、甘藷の全国伝播の詳細を明らかにしています。そして、民族学的視点から甘藷と社会との関わりに論を展開し、沖縄的甘藷栽培法の核心にふれつつ、甘藷の効用を社会学的見地から解き明かしています。
ページ数:502ページ
サイズ:B5版
出版年月:2006年3月
出版者:沖縄県嘉手納町「野國總管甘藷伝来400年祭実行委員会」
※嘉手納町立図書館にて閲覧可(請求記号 K/280/キ)
目次
- 序章 野國總管とその時代
- 序節 新たなる野國總管像
- 第1節 野國總管が生きた時代
- 第2節 海外交易と甘藷の導入
- 第1章 野國總管の顕彰
- 第1節 近世琉球における野國總管の顕彰
- 第2節 沖縄近現代史における野國總管像の変容
- 第3節 碑文による野國總管の顕彰
- 第2章 甘藷の伝播
- 第1節 甘藷の三方向伝播説を追う
- 第2節 琉球(沖縄)を起点とした甘藷の伝播
- 第3節 全国への甘藷伝播を追う
- 第4節 甘藷伝播の功労者群像
- 第3章 甘藷と庶民生活
- 序節 あらまし
- 第1節 食生活と甘藷
- 第2節 甘藷と家畜飼料
- 第3節 甘藷の多様な利用
- 第4節 甘藷にまつわる生活体験
- 第5節 甘藷と民具
- 第6節 甘藷と祭祀
- 第7節 甘藷三大祭り
- 第4章 甘藷の栽培
- 第1節 沖縄の甘藷栽培に発展に寄与した人びと
- 第2節 沖縄的甘藷栽培法を解く
- 第3節 甘藷の作付体系
- 第4節 明治以降の主要甘藷品種
- 第5節 沖縄における甘藷の主要病害虫
- 第6節 沖縄における明治から昭和戦前期における農業試験場の変遷
- 第5章 甘藷の効用
- 第1節 甘藷と食の変化
- 第2節 薬餌食料としての甘藷の効用と栄養成分
- 第3節 畜産の振興と甘藷
- 第4節 工業用原料としての甘藷
- 第5節 多彩な甘藷の加工利用
- 第6節 甘藷と料理